潜在精巣(せんざいせいそう)
ゴールデンレトリバー オス
生まれた後に陰嚢内に精巣がおさまらない状態を潜在精巣と言います。生まれた時、精巣はお腹の中にあり、成長とともに後ろ足の付け根にある鼠径輪(そけいりん)を通って陰嚢内におりてきます。陰嚢内におりてこなかった精巣がどこにあるかというと、鼠径部の皮膚の下にあることが多く、触診でわかることもあります。
鼠径部の皮膚の下にない場合は
お腹の中にある
ということになります。。。。
この潜在精巣はそのまま放置して年月がたつと『腫瘍化』することがあります。正常な子に比べて約11倍多く発生すると言われています。そうなる前に摘出することが望ましいといえるでしょう。また、陰嚢内に一つでも精巣があれば子供をつくることはできますが、子供に潜在精巣が遺伝することがあるため 原則、交配は避けるべきとされています。
処置
この子は腹腔内に精巣があり、摘出するための手術を行いました。
※お腹の中の精巣です↑
摘出した精巣です。右が腹腔内にあったものです。サイズは小さく正常な発育が出来ていません。将来的には癌化して女性の拳大にまで大きくなることもあります。