マダニから『人』にうつる危険な伝染病
〇日本紅斑熱(にほんこうはんねつ)
【病原体】リケッチア ジャポニカ
『人がマダニに咬まれること』で感染します。
マダニに咬まれてから発症するまでの期間(潜伏期間:せんぷくきかん)は2~8日
発熱・関節痛が起きます。さらに、米粒~大豆くらいの大きさの発疹が全身へと広がります。体力のないお年寄りは、この病気がきっかけで亡くなることもあります。
沼津市の香貫(沼津駅南の地域)で人が感染した報告があります。
また、伊豆の国市で感染した方は日本紅斑熱による多臓器不全で亡くなりました。
↓静岡県のホームページのリンクを貼っておきます↓
〇SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
【病原体】SFTSウイルス
マダニに咬まれてから発症するまでの期間(潜伏期間:せんぷくきかん)は6日から2週間です。
さらに、患者との接触(体液)で『人から人』、『犬・猫から人』への感染が危険視されています。
日本国内では2019年9月25日現在の報告で、474人の感染が報告されています。特にお年寄りの感染が多い状況です。
致死率は6.3~30%
この病気を発症した人に対する”有効な薬やワクチンはない”ので、対症療法をしながら回復を待つしかないのが現状です。
静岡県内では人の感染報告は’’まだ’’ありませんが
『ウイルスを持ったマダニはすでに静岡県内で発見されています。』
近い将来、静岡県内でもこの『SFTS』の人への感染が起きる可能性があるので注意が必要です!!!
人が『日本紅斑熱』『SFTS』に感染しないためには、
マダニから『身を守ること』『予防すること』が最も有効な対処法です。
◇マダニ対策◇
①山に入る時や農作業をするときは肌の露出が少ない服装
②マダニがついているかもしれない、服は外で脱いで、屋内に持ち込まない
③ペットのマダニ予防
この3つの対策の中で、動物病院がお手伝いできることは③のペットのマダニ予防についてです。
マダニの活動時期は3月から12月。実は春と秋に爆発的に増えます(夏に増えるわけではないのです)。
散歩コースの草むらにもマダニはいます。ノラ猫や野生動物から落ちたマダニがいるんです。
この期間はしっかりと①②③のマダニ対策をしっかりすることをお勧めします。
ペットの予防薬としてはおやつタイプ、錠剤タイプ、スポットオン(首筋にたらすタイプ)があります。
詳しくは当院スタッフまでご相談ください。