犬の誤食(異物)
MIX(トイプードル×チワワ) オス 7ヵ月齢
来院理由
ゲーム機のコードを噛みちぎっていた。飲み込んだかもしれないとのことで来院。
お腹のレントゲンを撮ってみると、
約1㎝の金属らしき異物が胃の中にありました。
金属や鉱物であればレントゲン検査で写りますが、布やプラスチック、木材、ゴムは写りません。
レントゲンに写らない材質の異物を飲み込んだ場合は造影検査(バリウムなど)を行います。
※赤まる内が異物です
胃内異物の治療方法
1.薬を使って吐かせる(鋭利なものでなければ)。
2.内視鏡で取り出す。
3.手術でに胃を切開して異物を取り出す。
4.高繊維食を与えてうんちと一緒に排泄されるのを待つ。
今回は
4の方法をとりました。
高繊維食を与えて3日後のレントゲンが下の画像です。
3日前に胃の中にあった異物は結腸まで移動していました。
ここまで来れば1~2日後の便と一緒に排泄されるでしょう。
若齢の犬・猫は遊びの延長で異物を飲み込んでしまうことが多くあります。
中型犬ではビー玉サイズ、小型犬では梅干しの種でさえ
小腸で詰まることがあります。
消化管が詰まってしまう『腸閉塞』になってしまい発見が遅れると命を落とします。
鋭利なものでは消化管を突き破る『腸穿孔』を引き起こし腸の内容物がお腹の中に飛散し
ます。腹膜炎を起こし大変危険です。
犬・猫と一緒に生活するにあたって、安全な生活環境を整えることが大切です。